入道雲が高くなり、太陽の熱を感じるこの頃、いかがお過ごしでしょう。水無瀬亜きらはこの夏は無理をしないことに決めました。体力と言うより気力が保てられない。とにかく自然に逃げたいなぁとばかり考えてしまう。人間たちのことは好きだけれど、たまに思いに溺れてしまい ...
カテゴリ: 抒情
海の風ってこんな感じだったかしら。
気圧の低下、はたまた湿度による不快指数、気怠い暑さ、私の脳や体の髄を疲弊させるもの。重たい空気がへばりつくような、のろのろ脳みそが溶けていく。とかく私の暴力性が下がる。しかしそれはマイナスに作用するわけではない。新緑の季節にそよ風に吹かれ穏やかさが弥増し ...
梅雨は世迷う
ほんとうに美しいものは言葉をもたない、言葉を要さない。音楽、風や星や自然のすべて、感じることができるもの。しかし、それなのに、感じたことを伝える術が言葉しかない。私には。言葉を愛するがゆえに言葉から逃れたい時がある。思考を失くしたい、頭を真っ白にしたいと ...
理解をこえて。
大声をだす。汗をかく。涙を流す。いずれにせよ体内から体外へと某かを排出する、いわゆる排泄行為はストレス発散につながる。ストレス発散とは種々雑多な、しがらみからの解放だと云える。また自我や自己からの解放を許される時間が最も解き放たれるときであり、その瞬間を ...
六月は沈鬱にはじまる。
私が軽蔑すればするほど昂らせる類の人間、私のモラハラ気質が横溢し存分に態度と言葉で蹂躙できて気持ちがよい。たまに優しくするとほっとしたように見せる安堵した笑顔とか、骨身がぞくぞくするし背中に羽根が生える。これのだいぶ先の延長線上に死ねと言えば相手が死ぬ事 ...
陰湿に。
息が詰まる。湿度が高まるだけで空気が重たく感じられて、もう私は呼吸がしづらい。そよ風も姿を消してしまった。誰かの悲しみ、不安、惑い、またそれらからの解放、幸福感、さまざまな感情が他者から流れ込む。ただ私のうちの水の流れへと重なっていくだけのときもあれば、 ...
可逆的な。
ふらふら蹌踉する。あちらへ渡った気がして振り向けば、何も変わらずここにいたままだった。景色は変わらぬまま、ただ迷うような足跡が足元についてるだけ。前に進むことを恐れているようにも見えて、今に甘んじているだけにも思えて、自分の欲求が容易に掴めない。ここから ...
なんてことない。
新緑の瑞々しさ、とても好き。私なんかが追いつけることのない、青い天に抜けるような生気が強くて美しいから。桜が終わって野暮ったい空から一転、青空がきらめくようになると、もはや私は諦めがつく。季節にはりつくような憂鬱さは内側に置き去りにできる。川面の上に透く ...
四月はのっぺらぼう。
桜が散ると、なにかが終わったように四季漂う空気感が変わる。野暮ったく生気の抜けた脱け殻を感じる。私の求めるものも変わる気がして、末恐ろしい。水無瀬亜きらとしてここにいたい。私を求める変態やマゾ達への思いを、彼らは、あなた達は知っているのだろうか。私を求め ...
鬱陶しい。
必死で、しがみつく。そういう私に向かってくる姿勢が好きだ。蹴っても振り払っても引っかかってくるボロ雑巾みたいに、全身で私を求めればいい。私はその為に強くいなければいけないし、美しいと思える精神を宿していなければいけない。どのように?なんのために?私が水無 ...