例年、春が訪れる前、桜の開花の前に、対心鬱ぐ戦法として坂口安吾の"桜の森の満開の下"を読み直す。
桜への杳として掴めない恐怖に惑う男の、知覚の乏しいながらも漠然とした心理描写が生々しくて好き。
毎年毎年白痴みたく桜の花咲く佇まいの、垂れ流しの淫らな熱量に圧倒され怯んでしまうから。
姿どころか影ひとつ見えずともそこに有ると感覚でわかる。存在感。
わかるでしょう。
ゆえに安吾の描く、桜に怯える男の心模様に共感し安堵する。
さらに今年の春のお守りは宮沢賢治メルヘンおじさん。
初めまして。 京都SMクラブ傀儡堂、京都バルバラに所属している亜きらと申します。 素敵な時間と世界を共有しましょう。