好きなの。
名前を呼ばれる事が。
何故って、私は自分の存在を欲しがられている状況が何より好きだから。
そして変態達は興奮してくると皆、一様に口にする。
「亜きら様亜きら様…!」
と。
あの時間、たまらなく私を衝き動かす。
そして最近も、そういった時間と空間を共有した変態がいた。
SNSやDVDで私を認識し、恐らく彼の想像する私の表象が存在していたであろう。
何度も何度も「隣に亜きら様がいる」と喜び恥ずかしがる彼は、まるで芸能人に対峙するようで、それはそれは私の心を気持ちよくくすぐっていた。
あぁほんとうにバカなんだな、と。
想像上の亜きら様、のイメージとは私への期待そのものであり、私はそれをぶち壊すか想像外の実存在でありたいと思う。
有り体に言えば、いつだって崇拝されるかのように求められていたい。
それだけ。