2020年10月
水や月や人間や。
東學さんによって私が水月観音になった日。
水月観音は、岩にもたれて水面に映った月を見る観音像。
上の写真は三日月をイメージしたポーズ。
私は水がすき。
どんな形にもなれるのに触れると感触の無くなる、本当の意味で掴み所のない神秘性に惹かれるから。
そしてそんな人間でいたいと思っている。
水のせせらぎや雨の音は心を静かにしてくれるかと思えば、恐ろしい水害をもたらす事もあれば鉄さえも切断できる水の威力。
美しいものとは恐れ敬う何かが備わっていてこそ。
山もまた然り。
日本の土着信仰や八百万の神々のお話はとてもとても好き。
さて、そのような美しい観音像になったとて私はいち人間のままなわけであるが、それでもやっぱり水や月を見て美しいと感じる心ある生き物でよかったと思う。
ついでに言えば私の好きな月は、真上の天辺に位する小さな月。
三日月であれば童話的で安心するし、丸い月であればここが宇宙の底なんだっと安心する。
いつでも自分なんてちっぽけな存在だと思い知らされていたい。
だから不必要に恐れるものなどないんだっと。
ちっぽけな蟻が巨大な象を恐れる事のないように。
でもほんとうは、もう死んでしまっている星の方が好き。
11月生まれお誕生会。
もう間もなく霜月がやってくる。
ずいぶん夜の冷えた空気も鋭くなってきて、あぁ寒い冬がくるなという予感に胸が焦れるこの頃。
元々少ない脳内の回路がいっぱいいっぱいになりそうになって、こんがらがるくらいなら断ち切ればいいなんてすぐに破滅的思考に追いやられながら、私は二本の足で立って二つの目で世界を見てる。
潰れた現実からは目をそらして、どうにか正しい世界を作ろうとしてる。
息苦しいのは水のなかにいるように生きてるから。