例年、春が訪れる前、桜の開花の前に、対心鬱ぐ戦法として坂口安吾の"桜の森の満開の下"を読み直す。

桜への杳として掴めない恐怖に惑う男の、知覚の乏しいながらも漠然とした心理描写が生々しくて好き。

毎年毎年白痴みたく桜の花咲く佇まいの、垂れ流しの淫らな熱量に圧倒され怯んでしまうから。
姿どころか影ひとつ見えずともそこに有ると感覚でわかる。存在感。
わかるでしょう。

ゆえに安吾の描く、桜に怯える男の心模様に共感し安堵する。

さらに今年の春のお守りは宮沢賢治メルヘンおじさん。
生命と共存するべき自然活力を得ている。

『感ずることのあまり新鮮にすぎるとき
それをがいねん化することは
きちがひにならないための
生命体のひとつの自衛作用だけれども
いつまでもまもつてゐてばかりではいけない』

  
私は令和三年も春の春めく春感にうんざりする思いを表出し続ける。
自然の芽吹くエネルギーにあてられ負けないよう、大木と大岩を慈しむ。
耳で触れたら木は水の音がするし、岩はひんやりとして気持ちがよかった。

ワクチンと同じように、己の裡へ春暗さを取り込んでいく。
そして春をも私は手懐ける。


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撮影:ヤン・ベッカー氏。
彼の自然のまま時の流れのままの写真が、良さも悪さも丸見えで好き。







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