悪い行いをした。
昔の話。過去に逆戻って語る夜の独り言。
社会通念的に悪いとされる行為なのか、犯罪行為なのか、誰かを傷つけたのか、誰かのものを奪ったのか、とにかく、悪い行いをした。
自覚していた。分かりきっていた。
やっていはいけない事をしている、と。
しかし背徳感に潜む快感に、人はしばしば溺れるもの。
そんな悪い行いをした夜の帰り道、大きな坂道を歩く私が振り返ると、そこには余りに大きな月がいた。
大きくて、赤い、不気味な月。
異様なほど大きな赤い満月、まるですべてを見逃すまいとする何者かの目のようで、罰の証にも思われた。
恐ろしかった。
恐ろしくて、それから逃れるように歩き続けた。
きっと直感的にわかっていた。
もう駄目だ、と。
あれから十数年、未だに赤い月は嫌いだ。
私は高い天辺に位する白い月を愛する。
それが白い丸い月だと、ここが底だと安心できるし
白い三日月だと、童話のようで心がはずむ。
即座に、一瞬で、引き戻される時がある。
何かがきっかけで、後ろの方へ私が引き戻される。
たったそれだけの話。
変わったもの変わらないもの、変えたものと変えられないもの。
ここまできてしまった、ならばもういっそ、ずっとほど遠く向こうにいくしかない。
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